新美術新聞

 撮影:川島保彦 90年初めより東京の都市風景を撮りはじめ、個展などで発表を続ける。

 

     4/11 No.1181


     5/21 No.1184

 

     6/11 No.1186

 

 1 
横浜美術館長
逢坂恵理子さん
おおさか えりこ

osaka

5代目指名を受けて立つ

いま美術界で最も注視される女性である。
「前の方々は学術系の立派な人ばかり。私は現代美術のたたき上げ。エリートでもない。美術館長というキーワードは夢にもなかった」。逢坂さんといえば、所蔵品を持たない水戸芸術館・現代美術センター芸術監督としての活躍で知られる。(中略)
東京・目黒区生まれ・58歳、学習院大卒。一貫する真摯な姿勢は説得力十分。何かやってくれそうだ。4月1日、就任。
 
 
   

 

 2 
東京スカイツリー・デザイン監修
澄川喜一さん
すみかわ きいち

sumikawa

東奔西走で永遠の60歳

「やっぱり、でかいなぁ」、世界一の高さ610mとなる「東京スカイツリー」(墨田区業平・押上地区、2012年春開業)の鉄骨組み上げが始まり、その「脚」が姿を見せた。巨大クレーンがうなりを上げるなか、建築現場を見ての第一声である。(中略)
島根県六日市町(現吉賀町)生まれ・78歳、文化功労者、日本芸術院会員、元東京藝術大学長、新制作協会会員。
 
 

取材協力:東武タワースカイツリー株式会社、株式会社日建設計、株式会社大林組

 

 3 
日展新理事長
中山忠彦さん
なかやま ただひこ

nakayama

半世紀越す日展愛の総仕上げ

文展からの歴史は100年をこす美術団体・日展の理事長に、この春就任した。
大分で高校生のとき、汽車に乗って北九州の巡回展へいった。そこで見たのちの師・伊藤清永の裸婦像が日展の原体験。初出品の19歳から、その半生は日展とともにあった。
「これは大変な責任だと痛感しております。まずは、全体の理解と掌握。わたしの仕事は、調整役、まとめ役、そして実行役なのです」(中略)
福岡県生まれ。
74歳。洋画家、日本芸術院会員、日展理事長、白日会会長

 

         
       7/11 No.1189        8/21 No.1192        9/11 No.1194
 

 4 
精神科医
高橋龍太郎さん
たかはし りゅうたろう

コレクションという病に取り付かれて…

1997年、会田誠、草間彌生らのコンテンポラリーアートと出合って以来、蒐集は既に1000点を越える。「幼形成熟」を意味する「ネオテニー・ジャパン―高橋コレクション」展(小紙6月21日号既報)が、7月15日まで上野の森美術館(引き続き新潟、秋田、米子を巡回)で開催中。また4月には、三井ビル1階に「高橋コレ頂クション日比谷」をオープンした。(中略)
山形県生まれ。63歳。精神科医、「医療法人こころの会」理事長。

 

 5 
世田谷美術館長
酒井忠康さん
さかい ただやす

酒井忠康

公立美術館の明日を見据える

全国の公立美術館124館が加盟する美術館連絡協議会(略称「美連協」)が25周年を記念して「日本の美術館名品展」(4月25日~7月5日・東京都美術館)を開催、加盟館の名品・逸品を選りすぐり、18万人超の予想を上回る入場者を迎えた。(中略)
北海道生まれ。68歳。世田谷美術館長。美術館連絡協議会理事長。


 

 6 
刺繍カフェ企画者、ギャラリーオーナー
矢崎順子さん
やざき じゅんこ

酒井忠康

針と糸で拡がる新しい世界

―カフェの一角で10数名の若い女性たちが黙々と刺繍をしている―「ステッチ・バイ・ステッチ」展 (東京都庭園美術館・9月27日㈰まで)のイベントとして、隣接の「cafe 茶洒」で開かれた「刺繍カフェ」の光景である。絵柄がプリントされた布をベースに、針と好きな色の糸で思い思いに刺繍を進める。 (中略)
東京都生まれ。慶應義塾大卒。33歳。

取材協力:cafe 茶洒 sahsya kanetanaka(東京都庭園美術館正門横)

           
       10/11 No.1197        11/11 No.1200             12/11・21 No.1203 
 

 7 

日本画家
森田りえ子さん
もりた りえこ

yazaki

喝采のフランス展、国内4会場をめぐる

 フランス・パリで5月から7月に開かれた個展『BEAUT_S DIVINES』が、この秋に国内4会場で開かれる。現地スタッフがつけたタイトルは〝美の女神〟の意味。フランスの観客からは〈夢のように美しい旅路〉〈楽園にいるような気分〉といった称賛が贈られた。「そこまでの言葉は期待していなかったので、本当に励みになった。涙が出そう」とふり返る。

 

 8 
公益財団法人サントリー芸術財団専務理事
サントリー美術館支配人

勝田哲司さん
かつた てつじ

yazaki

公益法人化で更なる満足度アップを目指す

 今年4月よりサントリー美術館の支配人に就任した。学芸員、職員約25名を統括し、ショップ、カフェなどを含めた総勢約100名の体制に目を配る。
 1976年サントリー(株)に入社以来、主に文化事業畑を歩いてきた。2003年にはサントリーパブリシティサービス(株)代表取締役社長に就任、指定管理事業を展開し、島根県立美術館や山梨県立美術館にてビジネスの一つのかたちを作り上げ軌道に乗せた。

 

 9 
書家
祥 洲さん
しょう しゅう

祥洲

中・独・仏、海外からの書の情報発信

 近年、書はパフォーマンスを中心に広がりを見せているが、純粋に芸術として伝統と現代を切り結ぶ仕事にはなかなか出会えない。2006~07年、メルセデス・ベンツのテレビCM、新聞、雑誌広告の背景に突如現れた墨象の新鮮な表現…この作品を制作したのが、今回登場願う京都生まれ、京都育ちの祥洲さん(51歳、墨集団翔Sho代表)である。

           
    2010 1/1・11 No.1205     2010 2/11 No.1207    
 

 10 

アートソムリエ、サラリーマンコレクター
山本冬彦さん
やまもと ふゆひこ

shoshu

アートの普及、若手作家の支援を促す

 30年で約1300点のアート作品を蒐集した。「サラリーマンコレクター」として週末にギャラリーを巡り、同時代作家を中心に「いいものがあれば」購入、積もりに積もった結果という。


 

 11 

前衛芸術家
草間彌生さん
くさま やよい

shoshu

あいちトリエンナーレ2010」でのオマージュ

 草間彌生さん(1929年松本市生まれ)。世界に発信するアーティストのトップ・バッターでもある。57年に渡米。以来16年間にわたり、ニューヨークを拠点に、ファッションから彫刻、絵画、インスタレーション、新聞の発行、美術館での講演会と目まぐるしい活躍を続けた。73年に帰国。

   
           
    2010 3/11 No.1210        
 

 12 

資生堂名誉会長、東京都写真美術館館長
福原義春さん
ふくはら よしはる

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館長、写真家として文化に尽くす

 館長を要請された2000年、東京都写真美術館は年間予算が漸減し、入館者数も低迷。友人には「その美術館は上野か」と聞かれる知名度しかなかった。「これは僕の出番かなと思った」と振り返る。スタッフには「来て良かったと思われる美術館にしよう」と挑戦心を鼓舞し、色合いが異なると議論を呼んだ「空海と遍路文化展―四国霊場八十八ヶ所」(02年)も成功させた。「常識とは違うやり方をすると、初めて気がつくことがあるのです」。入館者は就任5年で倍に伸びたという。文化庁メディア芸術祭(現会場は国立新美術館)を人気企画に育てあげ、今年で開館15周年を迎える。
 文化芸術に関わる公職を数多く兼ね、それにまつわる著作も多い。文化に尽くすという姿勢は、1980年代の「日仏文化サミット」が原点。国内でメセナという用語が定着するきっかけとなったサミットを通し、フランスの文化人と交流したことがその後の重要な指針となる。
 資生堂初代社長の福原信三は、資生堂ギャラリーの創設者であり、写真家として歴史に名を刻む。甥である義春も趣味とする蘭を撮り、今月には銀座・和光並木ホールで写真展を開く(3月6日から18日まで、本紙3月1日号既報)。「蘭の魅力は、生きものであって多種多様であること。人生についても多くを教えてくれるのです」。

           

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